メイドカフェという楽園について

いまだに高い人気がある

日本の文化といえば侘び寂び、建築、食と挙げていくと様々なものがある。どの国にも独特の色が存在しているように、この日本という島国にも現在までに積み重ねられてきた記録と思いがたくさん込められている。そういった物を見ずして国を批判する人もいますが、もう少し考え方を柔軟にしてみるのはどうだろうか。筆者の友人に1人いたが、将来的にこんな国を捨てて海外で生活するんだ、などと大口を叩いていた。詳しくは知らないが、普通に就職して普通に暮らしていると聞いている。結局、日本人にしてみれば日本ほど居心地がいい国はないんです。

ただそれでも日本がここまで独自の進化を発展したのは、大陸とは陸続きになっていないからというのも関係しているかもしれません。その他の中国から中東圏を挟んでのEU諸国、北はアラスカ、南はチリといったような陸続きで見れば広がる広大な大地を有しているのといないのでは、文化にも差は出るものだ。そう意識してみると日本の文化が独自に発達したのもなんとなく理解は出来る。出来るのだが、それでも胸中複雑な事がある。文化として容認されているのは確かに良いことだ、だが実際のところ本当にそれで良いのかという物があります。

オタクというものが取り上げられ、それに便乗するように日本のサブカルであるアニメ産業などがとりわけ盛大な人気を獲得していった。健全なものであれば問題ありませんが、そういうものではない、本来の意味からだいぶ離れたものになってしまった『メイド』という存在だ。日本で言うところの『家政婦』に当たるところですが、そう言うと『家政婦は見た!』や『家政婦のミタ』などを思い出す人もいると思います。

無論そんなものが海外の人たちから人気を博しているのではなく、現実は商業化されたメイドがサービスを行う『メイドカフェ』というものだ。恐ろしいことに海外の、観光に訪れた外国人が一度は行ってみたい場所としても上げているというから、恐ろしい話です。

メイドカフェは誰もが一度は行ってみたいと興味本位で思うところだが、そんな場所で働いている人の気持ちというのを考えてみたいと思う。そもそも求人情報なんて何処で見るんだというところからですが、これは意外とすぐ見つかるものです。

メイドカフェの求人情報

メイドカフェで働いてみたい、そう切望している人がいる。働き方は自由なのでそれはそれで良いとしても、望んで働きたいと思う人全てがオタクという文化と関わっているわけではない。ただスタイリッシュな白のスーツを着ていかにも仕事ができる体の女性が、同人誌の表紙でどちらが攻めか受けかと力説してくるケースもある。こういう状況になると、あんたもう少し格好を改めてから来たほうが良いよと、残念な思いに駆られます。かくいう筆者の実体験なのだが、人は見た目では判断できないものだ。

メイドカフェの求人、そもそも筆者は男性なので見たこともなければ利用したことはもちろんない。男にしたら全く縁のない世界ですから当然のことですが、そんなことは言っていられないので、今回は調べてみた。意外にも、有名なアルバイトサイトで掲載されているのだ。ただそれも求人あってこと、そして地域にメイドカフェがあるのが条件でもある。とても限定的なところでしか求人を見かけないから見ないだけで、実は求人媒体に掲載して公募を行っているんです。こうなると当然、働きたいとなったら真っ先に向かうのは秋葉原、ここしか思い浮かばないでしょう。

ただメイドカフェと言っても種類が非常に多く、何処に行けば良いのかわからないと悩む人は多いはずだ。そこで一例として『めいどりーみん』という東京・名古屋・大阪・タイ(!?)の4地域に店舗展開をしている大手を参考にしてみる。先に1つ言っておくと、実際働くとなったら普通の飲食店と変わらなかった。

めいどりーみんの求人例

地域によって時給や勤務時間などが異なってくるので、今回はやはり東京圏での店舗を参考にしてみる。一部改変しているので、予めご容赦ください。

時給 一般的
時間 楽はできる
待遇 土日は稼ぎやすい
臨時収入あり
交通費はそこそこ
安定が望める
応募条件 中学生以下は不可
採用条件 夜の仕事NG

求人内容を一部抜粋、気になる部分を簡潔に切り取ってまとめてみたところこのようになっている。なんというか、メイドカフェとは言いながらもその辺にある喫茶店などの飲食店と、さして変わらないのが分かるはずだ。ただ時給の幅がかなり高くなる業種だという点を考えると、上を目指そうと思えば目指せるからやり甲斐はありそうです。その分責任は伴いますが、仕事をしている以上は仕方ないでしょう。

臨時収入については勤怠もそうですが、他にも店舗での人気なども関係してくるという。店舗によってはお客さんからどれだけ厚く支持されているかで全くお給金にも幅が出るとのこと。稼げてコスプレも出来て、男性を喜ばせられるとしたらある意味享楽的なのかもしれない。どういう理由で働いているかは人それぞれだが、お金目的なのは間違いなさそうだ。

類似商売が横行している

気になるのが、採用条件のところだ。ここで挙げた水商売とはいわゆる、風俗やガールズバーなどが参考例となります。掛け持ち事態は店舗によっての方針もありますが、アイドル的な偶像性が横行するメイドカフェではそういった職はやはり印象に良くないのだろう。また近隣にはメイドカフェと謳いながら、実は水商売の類でそれこそ身体を弄ばれるようなサービスを用意しているといった悪質な店舗があるのでしょう。事実、メイドカフェの求人と言って破格の時給や給与を提示しているところを見ると、メイドカフェなのかと疑問が出てくるようなところもあります。

そういう意味ではまだめいどりーみんは働く上では健全な仕事ができるところだと、そう希望を持つことは出来る。

凄いことになる

このめいどりーみんでのメイドカフェで勤務することになった女性は、実質的に店という事務所に所属したアイドルみたいなものだ。そのため競争社会をこれでもかと体現しており、勝ち抜き戦という名の人気争いに勝利すると、なんとCDデビューすら出来るという。

いわゆるA○B的な気軽に会いにいけるアイドルがコンセプトにあるのでしょう、普通のオーディションでは芸能人になれないからという人もこうしたところで働きたいと夢見ている少女・女性も多いのかもしれません。

ホスピタリティを学ぶという意味では

メイドカフェで働くなんて冗談じゃない、なんて罵倒を浴びせてくる女性もいる。そういう意見ももちろん正しい、その言葉が実際に働いている人たちを侮辱しているのだと分かっていればの話だ。飲食店で実際に働いたことがある筆者として、メイドカフェでの勤務が必ずしも将来に役立たないとは言えないと思う。男性に媚びるためというよりは、いわゆる『ホスピタリティ』を学ぶ上での職場と見ればこれ以上ないはずだ。どの飲食店でも言えることですが、お客様第一に考えなくてはならない。例え傍若無人で、店員をまるでゴミのように見下し、あまつさえ同じ人間ではないと言いたそうな侮蔑した言葉を罵詈雑言と浴びせてきても、店員は感情を露わにしてはいけないのだ。もちろん限度はあるので、暴力行為に発展したらしかるべき態度は取るべきですが。

ですが現実社会の労働において、個人の感情で行動することは良しとされません。トラブルに直面した際にも感情を抑え、冷静に的確に対応していかなくてはならない。もし感情的になってこじれるような事をすれば、それこそ甚大な被害が出かねない。

社会とはそういうものだ、そう思えば忍耐力とどんな逆境になっても負けない精神力を養うという意味でメイドカフェの求人に応募してみる、というのも1つの手だ。

メイドカフェから見る、日本の歪曲されたメイド像